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たんたんの ストレンジャー ザン パラダイス 26

~聖地をめぐるとても個人的な記憶 ~ Vol.26

海を越えてやってきた呉の民の源流へ ~4~

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スピリチュアルな世界にあたまのてっぺんからあしのつまさきまでどっぶり
浸かって13年。その間に訪れた、記憶に残っている無数の聖地での体験を
かなりいいかげんな旅の記憶でつづったエッセイ。

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前回からの続きです。

 

秦氏といえば、詳しい方はすぐにわかるとおもいますが、

実質的に平安京から日本の政治システムを管理している

「藤原家閨閥」のルーツともいえます。

その秦氏の祖先が呉から渡来してきた人々だということは、

わたしたち日本人にとって呉という国はとても縁の深いところということになります。

たとえば…日本の呉服の名前の由来は「呉」の絹の服から来ていること、

秦氏の「はた」から機織りがつながっていること。

もちろん現在の蘇州でも絹織物は重要な産業で、

有名な絹の布団は観光客のお土産として人気です。

また、以前の福岡奈多サロンの近くにある志賀島の志海神社(しかうみじんじゃ)については、

「志賀海神社の祭神は海神(綿津美)であって、安曇一族(呉の海岸族)。

呉はそもそも、名門・周の末裔だから「朝貢」の意義を知っていたとされています。

さらに志賀一族は海洋民族だったので航海が得意。

呉の御家再興のために頻繁に大陸に出かけていって

中国朝廷に外交を積極的に繰り返したといわれています。

ゆえに「光武帝は金印を授与した。」との情報もあり、ほんとうに驚きました…。

そういえば糸島には古代、大陸から伝えられたという巨大な銅鐸も出土しています。

おもえば、福岡空港からチャイナエアーの機体が離陸し、

福岡上空を曲線を描きながら航行するとほどなく、

現在の自宅のある糸島の上空に差し掛かりました。

そのとき、とても不思議な懐かしさと悲しみの感情が溢れてきました。

その溢れ出した感情の理由は、いま上海を目指して飛行している航行ルートは、

遥か太古に呉をはじめ、大陸からから逃げ出した人々が日本海を渡って、

現在の福岡市沿岸部に漂着したルートをそのままなぞるように

逆に飛んでいるのだ…と感じ、ほんとうに何が深い因縁を感ぜずにはいられませんでした。

さらに驚いたのは、蘇州が反日デモがもっとも暴徒化した場所だったということ。

紀元前5世紀春秋時代後期、呉の都が置かれた蘇州。

その蘇州にあったという呉から紀元前4~6世紀、

たくさんの人々が渡来し、日本人と同化していったわけです。

その呉の人々のDNAを身体の奥底に刻み込んでいるであろう私たち日本人が

いまになって、ふたたび蘇州にたくさんの企業とともに移り住みはじめている。

もちろん両国政府間のあいだにはさまざまな思惑はあるものの、

多くの中国の人たちの不満が爆発するかたちで祖を同じくするともいえる

日本の人たちとその企業の工場を暴力で破壊することは、

なんとも深い歴史の因果、輪廻転生の業であるなあと…痛切に感じました。

つまり、日本と中国にとってとてもデリケートな時期に、

単なる旅行で行った蘇州において、

私のいくつかの過去生とつながる情報とリンクしたということは、

ただのシンクロニシティというよりも、大きな過去生から積み上げてきた

たくさんの縁と感情の蓄積をすべて思い出し、

潜在意識に埋もれていた膨大な記憶と感情でリセットするということだと感じたのです。

そして、なによりも深く思ったのは、すべての民族、

すべての人同士がそういった魂の底流に刻まれてきた過去の歴史が生み出した

さまざまな因縁、怨み、憎しみといった記憶と感情を乗り越え、

さらに深遠なるハイアーセルフの声とつながり、

痛みと悲しみと怒りと恐怖から積み上げられた

歴史を許しあうことが、いまもっとも求められているのだと、いうこと。

そのことを、このときの旅は私にとても大がかりなシンクロニシティを通して知らせてくれたのです。

ゆえに私は旅行中ずっとこころのなかで、この言葉を繰り返していました。

「わたしはすべてをゆるします

わたしはすべてにゆるされます

わたしはすべてに謝罪します

わたしはすべてから謝罪されます

わたしはすべてをうけいれます

わたしはすべてにうけいれられます

わたしはすべてを愛します

わたしはすべてに愛されます

ありがとう ありがとう」

古代中国、呉のあった蘇州からはじまった長い歴史の物語は、

メビウスの輪のようにわたしのインナーセルフのなかのひとつの

混沌としたパズルのピースを見事につなぎ合わせて、

ひとつの「絵」として見せてくれました。

そしてその「絵」を俯瞰するように見つめた私は、

この上海と蘇州の旅で、魂のなかのひとつの重い荷物を

降ろすことができた…と感じました。

同時に、こうも感じました。

ワンサイクルを終えてリセットされる…あたらしい魂の歴史がはじまる…と。

上海・蘇州の旅を終えたわたしは、

さらに意識の奥底に保存された古いデータを確認するための旅へ向かいました。

そこは、二回目の台湾でした。

 

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